4月。今は芝桜まつり真っ盛りの大道理地区ですが、少しだけ時を遡ります。
3月19日、大道理夢求の里交流館で「中山間地域を元気にする研修会」が開かれ、
周南市北部8地区の中山間地域の団体に所属する方や周南市内の事業者の方、
市職員など約40名の方が参加されました。
今回の研修会のテーマは「農村と都市の交流人口を拡大するための連携戦略」というもので、午前中に行われた第一部は、
地域づくり総合プロデューサーの宮本倫明さんが、ご自身が関わって来られた三重県や愛媛県など様々な県での地域づくりの取り組み事例についてのお話をされました。
講演の最初に、地域づくりは対話をする場づくりが、まず第一歩であるというお話をされました。
愛媛県の事例では、何が地域の観光資源になるのかを考えた時、地域のコミュニティの活動でしていることを、
来られた方に楽しんでもらうという形で観光資源化するために「こんなことをしたら楽しい」
という地域の自慢を見つけることから始めたというお話をされました。
そこでは、地域の方が第三種旅行業の免許を取得され、自分たちで旅行会社を立ち上げられたということです。
それから、連携することで新しいものが生まれ、大きくなり、価値が生まれていくという事例をいくつか紹介されました。
三重県の事例では、地域と企業との連携、高校、大学など学校との連携など様々な事例を紹介されました。
商品開発だけでなく、高校、大学と連携した竹林の整備、耕作放棄地を整備する地域貢献活動に、
大学生のサッカー部の合宿で来てもらった事例、漂着ゴミを拾う活動と物販をコラボさせ、イベント大賞を受賞した答志島の「奈佐の浜プロジェクト」という事例など幅広い分野での連携の事例をお話し下さいました。
講演後、平成28年度から始まる「周南市共創プロジェクト」の説明がありました。
こちらは、持続的に地域づくり活動を行うために、宮本さんの講演での事例にあったような、
様々な異なる業種の二つ以上の団体が連携して周南市域を対象とした公益的な活動を行う際、
市からの財政(初期投資のサポート)、人的支援(プロデューサー、専門家派遣)を行いますというものです。
お昼には机をぐるりと四角く並べ、皆さんで歓談されながら大道理ほたる工房のお弁当を召し上がり、楽しい時間を過ごされました。
午後からは、今回参加された周南市北部中山間の8地区それぞれテーブルに分かれて、
座談会として、各地域の自然や歴史、そこで体験できること、風習、ゆかりの人物など自慢発表が行われ、北部中山間地域全体で各地区の自慢を共有しました。
▲大道理地区の皆さんの話し合い風景です
付箋にそれぞれ思い付く自慢を書いて模造紙に貼っていきます
その後、地区ごとにテーブルに集まっていたところから席を移動して、異なる地域の方がたや事業者の方が一つテーブルに集まって5つのグループを作り、今度は、それぞれ地域や企業等で連携して新しい商品、サービス、体験等、何ができるかを話し合って発表する場へ変わりました。
発表の場では、それぞれ異なる地域で集まってチームを作って話し合いを行ったことで、様々なアイデアが生まれました!
長穂の軽トラ市を八地区で連携して行うといった意見、桜などの花、滝、ほたる等の観光資源での連携に関する意見、食に関する特産品づくりを北部全体で取り組もうという意見など、他にも連携することで、様々なものが生まれていきそうな、これからが楽しみになりそうなアイデアが沢山発表されました。
連携によって、周南地域で新たな今までにない価値を持ったプロジェクトが今後色々と生み出されていく端緒となる会となりました。